配偶者居住権(民法1028条)が取得されると、その権利がいつまで続くか=存続期間が問題になります。存続期間は民法1030条が定めており、原則は配偶者の終身ですが、協議・遺言・審判によって別段の期間を定めることもできます。ここでは条文の事実に沿って中立に整理します。
民法1030条本文は、「配偶者居住権の存続期間は、配偶者の終身の間とする。」と定めています。つまり、別段の定めがなければ、配偶者居住権は配偶者が亡くなるまで存続するのが原則です。配偶者は、その間、居住していた建物に無償で住み続けることができます。
民法1030条ただし書は、「ただし、遺産の分割の協議若しくは遺言に別段の定めがあるとき、又は家庭裁判所が遺産の分割の審判において別段の定めをしたときは、その定めるところによる。」としています。つまり、終身ではなく「○年間」といった具体的な期間を定めることもできます。
| 区分 | 存続期間 | 根拠 |
|---|---|---|
| 原則 | 配偶者の終身 | 民法1030条本文 |
| 遺産分割協議で別段の定めをした場合 | 定めた期間 | 民法1030条ただし書 |
| 遺言で別段の定めをした場合 | 定めた期間 | 民法1030条ただし書 |
| 家庭裁判所が遺産分割の審判で別段の定めをした場合 | 定めた期間 | 民法1030条ただし書 |
配偶者居住権は財産的価値をもつ権利として評価され、存続期間が長いほど価額が大きくなる関係にあるとされています。終身を前提とする場合は配偶者の年齢(平均余命)などが、年数を定める場合はその年数が、評価に影響する要素として説明されています。
なお、定めた存続期間が満了すると配偶者居住権は消滅します。期間満了のほか、配偶者の死亡や用法遵守義務違反による消滅請求など、別の終了事由も民法に定められています。終了のしくみは 配偶者居住権の消滅事由(民法1032条・1036条) で整理しています。
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▶ 法定相続分を自動計算する民法1030条本文により、原則として配偶者の終身の間です。別段の定めがなければ、配偶者が亡くなるまで存続します。
できます。民法1030条ただし書により、遺産の分割の協議もしくは遺言に別段の定めがあるとき、または家庭裁判所が遺産分割の審判において別段の定めをしたときは、その定めるところによります。
具体的な存続期間を定めた場合、その期間を後から延長することはできないものと一般に説明されています。期間が満了すれば配偶者居住権は消滅します。