法定相続情報証明制度とは、相続人が法務局(登記所)に戸籍一式と「法定相続情報一覧図」を提出すると、登記官が内容を確認し、認証文を付した写しを無料で交付する制度です(不動産登記規則247条)。交付された一覧図の写しは、相続登記・預貯金の払い戻し・相続税申告など、複数の相続手続きで戸籍謄本の束の代わりとして使えます。2017年(平成29年)に始まりました。
法定相続情報一覧図には、被相続人の氏名・最後の住所・生年月日・死亡年月日と、各相続人の氏名・生年月日・被相続人との続柄を記載します。相続人の住所の記載は任意です。様式は法務局が示すひな形に沿って作成し、戸籍の記載と一致している必要があります。
申出ができるのは相続人(またはその法定代理人)で、弁護士・司法書士・税理士などの資格者代理人に委任することもできます。申出先は、(1)被相続人の本籍地、(2)被相続人の最後の住所地、(3)申出人の住所地、(4)被相続人名義の不動産の所在地、のいずれかを管轄する登記所(法務局)です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠 | 不動産登記規則247条 |
| 手数料 | 無料 |
| 交付枚数 | 必要枚数を一度に取得可 |
| 再交付 | 申出の翌年起算で5年間 |
一般的に、被相続人の出生から死亡までの戸籍(除籍)謄本、被相続人の住民票の除票、各相続人の戸籍謄抄本、申出人の本人確認書類などを準備します。作成した一覧図とこれらを一緒に提出します(事案により追加書類が必要なことがあります)。
一覧図に載る相続人の範囲と、各人の法定相続分(目安)は、家族構成を入力するとその場で自動計算・可視化できます(登録不要・無料)。誰が相続人になるかを整理する出発点として使えます。
▶ 法定相続分を自動計算する任意の制度です。作らずに戸籍謄本の束をそのまま各手続きに使うこともできますが、手続き先が多い場合は一覧図があると戸籍の使い回しの手間を減らせます。
写し自体に一律の有効期限はありませんが、提出先によっては「発行から一定期間内」を求める運用があります。なお登記所での再交付は申出の翌年から起算して5年間受けられます。