遺産分割協議書とは、共同相続人が話し合い(遺産分割協議)で合意した遺産の分け方を書面にしたものです。法律上は決まった書式や様式はありませんが、相続登記や預貯金の名義変更・払戻しなどの手続で提出するため、内容を明確に特定できるよう作成するのが一般的です。
誰が何を取得するかを合意しても、口約束では手続を進められません。不動産の相続登記、金融機関での預貯金の名義変更・払戻し、有価証券や自動車の名義変更などでは、合意内容を証する書面として遺産分割協議書の提出を求められるのが通常です。後日の紛争を防ぐ記録としての意味もあります。
書式は自由ですが、実務では次の要素を漏れなく記載するのが一般的です。財産は「どの財産か」を第三者が特定できるよう、登記事項どおりに書きます。
| 項目 | 書き方のポイント |
|---|---|
| 被相続人の表示 | 氏名・最後の本籍・最後の住所・死亡年月日 |
| 相続人全員の合意 | 全員で協議し合意した旨 |
| 不動産 | 登記事項証明書のとおり(所在・地番・家屋番号・地積等) |
| 預貯金 | 金融機関名・支店・種別・口座番号 |
| 取得者 | 各財産を「誰が取得するか」を明記 |
| 署名・押印 | 相続人全員が署名し実印で押印 |
| 作成日付 | 協議が成立した日 |
遺産分割協議は共同相続人全員の合意で成立するのが原則で、一部の相続人を欠いた協議は無効と解されています(民法907条)。相続人に未成年者がいて親も相続人の場合は利益相反となり特別代理人の選任が必要になるなど、事案により手続が変わります。相続人の範囲は戸籍で確定してから作成します。
協議のたたき台として、各相続人の法定相続分(目安)を家族構成から自動計算・可視化できます(登録不要・無料)。合意内容は法定相続分と異なっていても、全員が合意すれば有効です。
▶ 法定相続分を自動計算する法律上、決まった様式はありません。手書き・パソコンいずれでも作成でき用紙も自由ですが、相続登記や金融機関の手続で使うため、被相続人・相続人・対象財産を特定できるよう明確に記載し、相続人全員が署名し実印で押印するのが一般的です。
協議は全員の合意で成立するため、全員が署名・押印します。相続登記や預貯金の払戻し等で使う場合は実印での押印と印鑑証明書の添付を求められるのが通常です。