準確定申告とは、亡くなった人(被相続人)のその年の1月1日から死亡日までの所得について、相続人が代わりに行う所得税の確定申告です。通常の確定申告が翌年の2〜3月に行われるのに対し、準確定申告は相続開始を知った日の翌日から4か月以内という短い期限で行います。相続放棄の3か月、相続税申告の10か月とは別の期限なので、混同しないよう注意が必要です。
| 手続き | 期限(起算日) |
|---|---|
| 相続放棄・限定承認 | 3か月 |
| 準確定申告(所得税) | 4か月 |
| 相続税の申告・納付 | 10か月 |
いずれも「相続の開始があったことを知った日の翌日」から数えます。準確定申告はこの中でも見落とされやすい手続きです。
| 必要になりやすい | 原則不要なことが多い |
|---|---|
| 個人事業を営んでいた/不動産所得があった | 収入が公的年金のみで一定額以下 |
| 2か所以上から給与を受けていた | 給与1か所で年末調整が済み他の所得が少額 |
| 公的年金等が400万円超あった | 所得が基礎控除等の範囲内 |
| 多額の医療費を払い還付が見込まれる | — |
「不要」に見えても、源泉徴収された税や予定納税がある場合は申告で還付されることがあります。医療費控除・生命保険料控除なども死亡日までの分は対象になり得ます。
原則として相続人全員が連署して1通の準確定申告書を提出します。付表に各相続人の氏名・住所・相続分を記載し、納税額や還付金は各人の相続分に応じて負担・受領します。別々に提出することもできますが、その場合は他の相続人へ申告内容を通知する必要があります。
準確定申告の還付金も、相続税の債務控除も、最終的には誰が何割を承継するかで配分が決まります。手続きに入る前に、家族構成から法定相続分を把握しておくと全体像がつかみやすくなります。相続分はトップの自動計算で確認できます(登録不要・無料)。
▶ 相続分を自動計算する納付すべき税があるのに期限(4か月)を過ぎると、無申告加算税や延滞税がかかることがあります。還付のみの場合は5年以内であれば還付を受けられるのが一般的ですが、早めの手続きが安全です。
準確定申告による還付金は被相続人の相続財産に含まれ、各相続人が相続分に応じて受領します。相続税の課税対象にもなり得ます。
相続放棄をした人は初めから相続人でなかったものとみなされるため、原則として準確定申告の義務者になりません。ほかの相続人で手続きします。