危急時遺言とは?特別方式遺言の種類と要件

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危急時遺言とは、病気などで死亡の危急に迫った人が、普通方式の遺言(自筆証書・公正証書・秘密証書)を作れないときに認められる略式の遺言です。民法は、こうした特別な状況のための特別方式遺言を定めています。代表例が民法976条の「死亡の危急に迫った者の遺言(一般危急時遺言)」です。

一般危急時遺言の要件(民法976条)

要件内容
状況疾病その他の事由で死亡の危急に迫っていること
証人3人以上の立会い
方法証人の1人に遺言の趣旨を口授し、筆記して遺言者・他の証人に読み聞かせまたは閲覧させる
署名押印各証人が筆記の正確なことを承認して署名押印する
家裁の確認遺言の日から20日以内

証人の1人または利害関係人が、遺言の日から20日以内に家庭裁判所に確認を請求し、その確認を得なければ効力を生じません(976条4項)。家庭裁判所は遺言が遺言者の真意に出たものとの心証を得なければ確認できません(同5項)。

特別方式遺言の4種類

種類根拠・立会い
死亡危急者の遺言(一般危急時遺言)民法976条・証人3人以上
伝染病隔離者の遺言民法977条・警察官1人+証人1人以上
在船者の遺言民法978条・船長または事務員1人+証人2人以上
船舶遭難者の遺言民法979条・証人2人以上(口頭)/遅滞なく家裁の確認

6か月生存すると失効する

特別方式の遺言は緊急時の例外なので、遺言者が普通方式で遺言できるようになった時から6か月間生存すると効力を失います(民法983条)。回復した場合は、あらためて自筆証書遺言や公正証書遺言を作成しておくのが安全です。

例)入院中に死期が迫り、証人3人の立会いで危急時遺言を作成→20日以内に家裁の確認を得た。
その後容体が回復し、普通方式の遺言ができる状態で6か月生存→この危急時遺言は失効。改めて遺言を作成する必要がある。

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よくある質問

危急時遺言に家庭裁判所の手続は必要ですか?

必要です。遺言の日から20日以内に証人の1人または利害関係人が家庭裁判所に確認を請求し、その確認を得なければ効力を生じません(976条4項)。

証人は何人必要ですか?

一般危急時遺言(976条)は証人3人以上の立会いが必要です。特別方式の種類によって必要な立会人は異なります。

特別方式の遺言はずっと有効ですか?

遺言者が普通方式で遺言できるようになった時から6か月間生存すると効力を失います(983条)。回復後は普通方式で作り直すのが安全です。

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