遺言執行者の報酬(民法1018条)

遺言執行者は、遺言の内容を実現するために任務を行いますが、その対価としての報酬をどのように定めるかを規律するのが民法1018条です。報酬は、まず遺言の定めが優先され、定めがない場合に家庭裁判所が定めることができます。誰を執行者にするかを定める遺言執行者の指定(民法1006条)や、就職後の任務の開始・権利義務(民法1007条・1012条)とあわせて理解すると整理しやすい規定です。

遺言の定めと家庭裁判所による報酬の決定(民法1018条1項)

家庭裁判所は、相続財産の状況その他の事情によって遺言執行者の報酬を定めることができます。ただし、遺言者がその遺言に報酬を定めたときは、その定めによります(民法1018条1項)。すなわち、遺言に報酬の定めがあればそれが優先し、定めがないときに初めて家庭裁判所が報酬を定めることができる、という関係になります。

場面報酬の決まり方根拠
遺言に報酬の定めがある遺言の定めによる民法1018条1項ただし書
遺言に報酬の定めがない家庭裁判所が定めることができる民法1018条1項本文
裁判所の判断要素相続財産の状況その他の事情民法1018条1項本文

受任者の報酬規定の準用(民法1018条2項)

民法1018条2項は、遺言執行者が報酬を受けるべき場合について、受任者の報酬に関する民法648条2項・3項および648条の2を準用しています。これにより、原則として任務を終えた後でなければ報酬を請求できないことなど、委任における報酬の取扱いに関する規定が、遺言執行者の報酬にも準用されます。なお、執行に要した費用そのものの負担については遺言の執行に関する費用(民法1021条)が別に定めています。

例)遺言で「遺言執行者の報酬を相続財産の○%とする」と定められていたケース。この場合は遺言の定めが優先します(1018条1項ただし書)。一方、遺言に報酬の定めがないまま専門家が遺言執行者に就職した場合は、家庭裁判所が相続財産の状況その他の事情を考慮して報酬を定めることができます(同項本文)。

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よくある質問

遺言執行者の報酬はどのように決まる?

まず遺言に定めがあればそれによります。遺言に報酬の定めがないときは、家庭裁判所が、相続財産の状況その他の事情によって、遺言執行者の報酬を定めることができます(民法1018条1項)。

報酬はいつ支払われる?

民法1018条2項は受任者の報酬に関する民法648条2項・3項および648条の2を準用しており、原則として任務を終えた後でなければ報酬を請求できないなど、委任の報酬に関する規定が準用されます。

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