遺言執行者の指定(民法1006条)

遺言の内容を実現する人を遺言執行者といいます。誰を遺言執行者にするかを遺言者自身が遺言で決めておく方法を定めるのが民法1006条です。執行者の権限(1012条)や、執行者がいないときの家庭裁判所による選任(1010条)とは別の場面を規律する規定です。

遺言で指定する/指定を第三者に委託する

遺言者は、遺言で、一人又は数人の遺言執行者を指定し、又はその指定を第三者に委託することができます(民法1006条1項)。遺言者自身が具体的に「誰々を遺言執行者とする」と定めることも、「遺言執行者の人選は◯◯に任せる」と第三者に委ねることもできます。

方法内容根拠
遺言者が直接指定遺言で執行者を定める民法1006条1項
第三者へ指定を委託人選を第三者に委ねる民法1006条1項
委託を受けた者の通知義務遅滞なく指定し相続人に通知民法1006条2項
委託を辞する場合遅滞なく相続人に通知民法1006条3項

委託を受けた者の通知義務

指定の委託を受けた者は、遅滞なく遺言執行者を指定して、これを相続人に通知しなければなりません(民法1006条2項)。一方、その委託を辞そうとするときは、遅滞なくその旨を相続人に通知しなければなりません(民法1006条3項)。委託された人選を引き受けるかどうかは自由ですが、いずれの場合も相続人への通知が求められます。

例)遺言者が「遺言執行者の指定は顧問の専門家◯◯に委託する」と遺言したケース。委託を受けた◯◯は、遅滞なく執行者を指定して相続人に通知します(1006条2項)。引き受けない場合は、その旨を遅滞なく相続人に通知します(同3項)。

権限(1012条)・選任(1010条)との関係

本条は遺言執行者を「どう決めるか」を定める規定です。実際に決まった遺言執行者がどのような権限を持つかについては遺言執行者の権限(民法1012条)が定めています。また、遺言執行者がいないときや欠けたときは、利害関係人の請求により家庭裁判所が選任することができます(民法1010条)。1006条はあくまで遺言者の意思による指定の場面を規律します。

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よくある質問

遺言執行者はどうやって決める?

遺言者は、遺言で一人又は数人の遺言執行者を指定し、又はその指定を第三者に委託することができます(民法1006条1項)。

指定を委託された人が断ることはできる?

できます。委託を受けた者は、遅滞なく遺言執行者を指定して相続人に通知しなければなりませんが(民法1006条2項)、その委託を辞そうとするときは遅滞なくその旨を相続人に通知しなければなりません(同3項)。

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